むずかしい英語になるときは、発想を転換し日本語の意味を掴んで話
すようにすると、スッキリと簡単に言えることがよくあります。
日本語を直訳して話すとおかしな文章になったり、とても複雑な言い方
になったりするときがあり、そういうときは発想の転換が必要です。
日本語の意味を掴んで話すコツを覚えると、詰まることも少なくなり、
会話力の幅が広がるでしょう。
■例1:エンゲージ・リング
次の文章をどう言うか考えてみます。
「あなたはエンゲージ・リングをしているけれど、相手の人は誰?」
普通はすぐに「エンゲージ・リングをしている」と言いたくなります。
そして「相手は誰」に注目して文を作っていくことが多いと思います。
You are wearing an engagement ring !
Who is the other person?
と、日本文をほぼ直訳した英文となります。
しかし、正しい解釈をしてシンプルに言うと、
Who gave your engagement ring ?
となります。
発想をガラッと変えて英訳してみました。
これが英作文での、一つのコツになります。
日本語をそのまま英訳するのではなく、その文の言いたいことが何で
あるのかを考えて、英語にするのです。
■例2:愛犬
もう一つ練習をしてみます。
「わたしの愛犬は、実は家の中で一番好きな相手である」
この文を見ると、すぐに「愛犬」「実は」「家の中で」「一番好きな相手」
という単語がちらついてきます。
そして、
My pet dog is my most favorite of my family.
などと英作してしまいます。
少しおかしな表現になってしまいましたね。
この文章の本当の意味は、「うちの犬は世界中で一番かわいい」という
意味だととらえて、
I love my dog the best in all the world.
または、
My dog is my best friend.
と作文するわけです。
この違いがわかりますか。
■例3:世間
日本語では意味はわかるものの、英単語がスッと出てこないということ
も多々あります。
例えば、「彼は世間の冷たさを知った」の場合、「世間」とはなんでしょう
か。ここでいう「世間」とは「人々」のことになります。
従って、文章は次のようになります。
He has learned how cold people are.
※例1~3は、松本亨・英作全集より抜粋させていただきました。