2013年9月28日土曜日

複雑な受動態は能動態でシンプルに話す(2)

前回、日本では受動態で話すケースがとても多くて、むずかしい話し方
になるので、能動態でシンプルに話す例を示しました。

今回も前回と同じやり方で、もう少しだけ復習をしてみました。


■例1:昨日、お医者さんに注射を打ってもらったよ。

「わたしは」を主語にしそうになりますが、それだと受動態になってし
まいます。能動態でシンプルに話すためには、「お医者さん」を主語に
します。

・The doctor gave me a shot yesterday.


■例2:アメリカ大陸は、昔コロンブスによって発見された。

「アメリカ大陸」を主語にすると、受動態になってしまいますので、
「コロンブス」を主語にして文を構成してみます。

・Columbus discovered the Ameridcan continent a long time ago.


■例3:英語力のおかげでいい仕事が見つかりました。

このような言い方もたくさんありますね。人を主語にせずに今回は
「英語力」を主語にしてみます。

・My English skills helped me / to find a good job.

「英語力はわたしを助けた」「いい仕事を探すのを」とシンプルな2つ
のパートを並べて話すことができました。


■例4:不注意な運転のせいで、大事故が起こりました。

一瞬どう言おうかと迷いそうな文です。

ここでは「起こりました」という受動態的な言い方に惑わされず、
「不注意な運転が」「事故を起こした」
というようにまとめます。

・Careless driving caused the big accident.

少し迷うような文でしたが、能動的な言い方でシンプルに言うことがで
きました。

やはり、主語を何にして言うかがポイントになります。
いろいろと複雑な言い回しを、いかに簡単に言うか・・いろいろなケー
スを練習して、頭の中にそういう処理回路を作ってしまいましょう!


★注:
 ここで使った例題は、次の書籍から引用させていただきました。
 驚異のグロービッシュ英語術、高橋書店、関口雄一著

2013年9月23日月曜日

複雑な受動態は能動態でシンプルに話す

日本語では受動態で話すケースが本当に多いです。
「~された」「~してもらった」「~させられた」

しかしこれも直訳すると、過去分詞を使ってのむずかしい言い方になり
ます。どうしてもそのように言わなければならないのでしょうか?


■例1:昨日、車を盗まれたんだ。

あなたはこの文の場合、どのように言いますか?

・I was stolen my car by ・・・yesterday.
ですか?

このように言う場合は、受動態は「be+過去分詞」なのでstealの過去
分詞は・・と頭を働かせながら話すことになります。

本当にこのように思考しながら話すしかないのでしょうか?

ここでよりシンプルな言い方があります。
・Someone stole my car yesterday.

主語を「わたし」ではなく、「誰か」に替えて能動態で話す場合、先の
言い方よりもずい分シンプルな言い方になることがわかりますよね!

「主語を考えて選び、能動態で話す」です。


■例2:息子にお気に入りのコーヒーカップを壊されたんです。

この例はどうですか?

・I was broken my ・・・・ではないですね。

例1と同じです。「わたし」ではなく「息子」を主語にして、
・My son broke my favorite coffee cup.

ですね。やはり能動態の方がシンプルで理解し易いです。


■例3:空港で係員に出発口まで案内してもらったよ。

やはり主語は「わたし」ではなく、「係員」にします。

・The person in charge guided me / to the departure gate
  / at the airport.

「係員」は the person in charge です。
・The person in charge guided me をサッと言えば、あとは「出発口
  まで」「空港で」と付け足せば良いわけです。

日本語を改めて眺めてみると、本当に「~された」という類の受動態で
の話し方が多いことに気がつかされます。(これも受動態の言い方です
ね!)

そしてそれを、きっちり主語を選んで能動態で話すようにすると、ずい
分シンプルに言うことができるという事がわかります。

普通に話すときは、できるだけ能動態で話すように心がける方が良さそ
うですね!

2013年9月19日木曜日

複雑な文を素早く整理しシンプルに言う

英会話をするときにすんなり主語と動詞を決めて、英訳できるものがあ
ります。

一方で日本語の中には、何を主語にして話したら良いのか本当に迷うよ
うな文もあります。

さらには1文だけではなく、2~3文が一つにまとまったような文まで
あります。

普段こう言った言い方に慣れている人は、英会話をするときには、逆に
迷うことが多いのではないでしょうか。

普段から複雑で回りくどい言い方をせずに、わかり易いシンプルな言い
方をするように努めることも、英会話のための大事な一つの練習になる
と思います。

今日はそう言ったわかりにくい文を、一瞬で考えを整理し、シンプルに
言うやり方について、練習してみました。


■例1:6時間ぶっ通しで歩いて疲れたよ。

ステップ1:
まず最初に考えるのは「主語は何か」です。
ここではすぐに「わたし(I)」だとわかります。

ステップ2:
次に考えたのは「言いたいことはいくつあるのか」です。
この文では2つのことを言っていますね。

「わたしは6時間ぶっ通しで歩いた」
「わたしは疲れた」

そしてこの2つの文の関係は、片方が現在の状況を言っており、もう片
方の文はその理由を述べています。

ここでどちらの文をより強調して言いたいかによって、話す順が変わる
ように思います。

「わたしは疲れた」をまずは強調して言いたいのなら、
I'm so tired.
を先に言います。そして次に、
Because I have been walking / for six hours / without rest.
と言う事になります。

もちろん1文で
I'm so tired because I have been walking for six hours without rest.
でもOKです。

しかし最初はできるだけ簡単に、2つの文で素早く話すことを優先させ
た方が良いと思っています。


もしも「わたしは6時間ぶっ通しで歩いた」を強調したいのなら、
I have been walking for six hours without rest.
を先に言ってから、
So I'm very tired.
と言えば良いでしょう。


■例2:買い物に行かないと食べるものがないね。

ステップ1:
「主語は何か」と考えてみると、会話の調子から「私たち(We)」だと
判断できます。

「~がある」という文は「There is/are ~」という構文がありますが、
これはただ「~がある/無い」という文であり、今回は「無いので食べ
れない」という意味なので、「~が無い((私たちは~をもっていない)」
という方の文を選択しました。

ステップ2:
ここで「言いたいことはいくつあるのか?」ですが、2つですね。
「買い物に行こう」と「食べるものが無い」です。

この例文はこのように2つに分けて考えて、話した方が簡単でわかり易
いですね。

Let's go shopping.
We have nothing to eat.

以上のように、2つの言いたいことを無理に1つの長文にまとめて言う
必要はなくて、話す方も聞く方も、シンプルな2つの文で話した方がわ
かり易い場合が多いです。

ただ2つの文を、さらりと繋げて話せば良いだけ・・。

2013年9月15日日曜日

しつこくイメージ使いやさしい表現に変換して話す練習

今日もイメージを使いやさしい表現に言い換えて話す練習をします。
今回の課題は次の3つです。

1)そろそろおいとまします。
2)世間は狭いなあ。
3)このひどい事故で、死亡者はいませんでした。


■1:そろそろおいとまします。

そのまま英訳しようと考えてみると、次の二つの単語がポイントとなり
ます。「そろそろ」「おいとまする」ですね。

「そろそろ」は any time now、あるいは by now という単語が出てき
ますが、このようなぼかした表現は日本語特有のものなので、使うかど
うかです。

また、「おいとまする」ですが、意味としては「時間になったので帰り
ます」というイメージです。

ここはぼかした表現は使わず、「帰る時間です!」と言い切る表現にし
ます。時間なので主語は「It」です。
・It's time to go.

とてもシンプルな表現で、相手もすぐに内容が理解できます。


■2:世間は狭いなあ。

ここですぐに目に付くのは、「世間」と「狭い」の単語です。
「世間」ってどう言うのだろう?
・・と悩まなくてもOKです。「世間=world」です。

「狭い」は narrow ですので、The world is narrow. と単純に考えたら
何か少しへんです。ただ狭いと淡々と言っているのではなく、狭いなぁ
と感嘆しているイメージなので、ここでも主語は「It」にして、
・It's a small world.

(It=私たちが住んでいるところは)小さな世界だなぁ。
というイメージで話すのが簡単で良いですね。


■3:このひどい事故で、死亡者はいませんでした。

まず主語を何にするかです。「死亡者」でしょうか?

ここでは「いませんでした」なので、次の言い方があると思います。
・There was no deceased person.

しかし deceased person はむずかしい言い方なので、次のように考えま
した。「死亡者はいなかった ⇒ 誰も死ななかった」
・No one died.

とても簡単な表現ですよね。
結局全体の文としては、次のようになりました。
・No one died in this terrible accident.


■まとめ

やさしい表現で言い換えて話すコツというのは、日本語のむずかしい言い
回しをそのまま英訳するのではなく、

その場面をイメージしながら、シンプルで単純に言える「」と「」を
見つける(=変換する)ということかと思います。

この能力を高めることが会話力(=コミュニケーション力)を高めること
につながり、そのためにはいくつも例題をこなして、変換を自動的に行う
回路を頭の中に作る必要があるということですね!




2013年9月9日月曜日

やさしく言い換えて話すための大事なポイント

イメージをしてやさしい表現に言い換えて話す・・というやり方につい
て学習をしていますが、前回は例が一つだけだったので、今回も同じよ
うな例をもう一つやってみました。


■例:このバーは一見さんはお断りのようだね。

このような言い方をすることがありますよね。
少しわかりにくい、日本語独特の言い回し。英訳するとなると少し苦労
することがあります。

この文の場合も、そのまま英語にしようと思うと、一瞬「このバーは」
と言ってから、「次、どう言おうか・・・」と迷ってしまうのではない
でしょうか。

そうならないために、「知っている単語で言えるのか?」と瞬間的に考
えて判断してから、話すようにしていきます。

そのためには、前回の記事で書いたように先に考えることは2つ。
1) 一つ目は、何を主語にするのが良いか。
2) 二つ目は、どんなフレーズで言うのが良いか。

この文も同じ考えで整理してみると、まずは主語を何にするかです。
「このバーは」にするか、「一見さん」にするかになりますね。

それからもう一つ、「一見さん」というのをどう言うかです。
さしあたり「常連ではない人」と「会員でない人」の二つが考えられま
すが、ここでは「会員でない人」で話を進めます。


■主語を決める

どちらを主語にした方が話し易く理解しやすいか・・です。
これを、瞬間的に判断できるように練習を繰り返していきます。

今回のケースでは、「このバーは」を主語にすると、2つのパターンが
あるように思います。

「このバーは」「一般の人は入れない(バー)のようです。」
または、
「このバーは」「会員だけが入れる(バー)のようです。」
です。

これだと関係代名詞を使って話す必要があります。
そこで、もう少し簡単に言いたいので、次のように考えます。

「一般の人は入れないバー = 会員制のバー ⇒ a private bar」

すると、英文は次のようになります。
・This looks like a private bar.

ずい分簡単に言えるようになりました。

ここでもしも private という単語が出てこなければ、
・This doesn't look like a public bar.

というように、知っている反意語の public を使って表すこともできま
す。しかし、少しわかりにくくなります。

また public という単語を知らないこともあるでしょうから、次のよう
に言うかも知れません。

・This looks like a special bar for members only.

a private bar が言えない場合、a special bar for members only と
少し長くなりましたが、何とか言うことができました。

これはたまたま for members only(会員制の)という知っている単語
で表わせたからです。


■まとめると、

何を「主語」にして話すか、そして「どういう言い方をするのか」です
が、わたしが選ぶ順番は、

1番は、
  自分が簡単に言えて、相手も簡単に理解できる言い方

2番は、
  自分が簡単に言える複数の文で、相手が簡単に理解できる言い方

3番は、
  まずは自分が言える言い方で、できたら相手が理解できる言い方

です。

3番で話した時に、もしも相手にしっかり意味が伝わらなかったなら、
すぐに補足の簡単な文を付け加える・・というふうにするようにしてい
ます。

現時点では、まず「途中で話の流れを止めない」「とにかく言いきる」
ように気をつけています。

2013年9月5日木曜日

イメージ使いやさしい表現に置き換えて話す能力

日本語では何かを言うときに、その言い方がいくつもあるケースが多々
あります。しかもその話し方に格調を持たそうとして、好んで複雑な言
い回しで話す場合も、かなりあります。

その複雑な言い方をそのまま英語にしようとすると、あまり普段使われ
ないようなむずかいしい単語を使う必要があります。

従って、そのようなむずかしい表現にそのまま対応しようとすると、そ
のような単語を数多く知っていないと、十分な会話や説明ができないこ
とになります。

こういうやり方で英語に取り組んでいくのは、本当に大変ですし非効率
的だと思います。

日本語のむずかしい言い回しは、むずかしいまま英語で話すのではなく、
普段良く使う単語を使い簡単に言えるようにすべきであると思っていま
す。

むずかしい表現のものは、その要旨を的確にとらえて、簡単でシンプル
な表現に置き換えて話すようにするのが、会話上手になる近道です。

単にボキャブラリを強化するとか、基本文を覚えるということだけでは
なく、こういった能力を伸ばすことも大事だと思います。

「いかに自分の英語力で簡単に言えるようにするか・・」です。


■例1:
「このゴルフコースは誰でもプレーできるよ。」

この表現を言おうとする場合、先に考えることは2つ。
1) 一つ目は、何を 主語 にするか。
2) 二つ目は、 どんなフレーズで言う ことになるか。

「このゴルフコース」にするのか「誰でも」にするのか。
それからもう一つ、「プレーできる」をどう言うかです。

「誰でも(everybody)」を主語にする場合は、
「プレーできる(can play)」となりますが、

この場合は、

誰でもプレーできるコースのことは「public」と言いますので、
ゴルフをする人で「public」の意味を良く知っている人ならば、

一つの答えは、
・This golf course is public.
となります。

しかしゴルフをやらない人で、public という単語を知らない人が相手
の場合は、

・Everybody can play at this golf course.
・Everybody can play golf here.

と言うのが良いでしょうね。


要は、何か言いにくい文がきたら、すぐに
「何を主語にして」「どんなフレーズで話すか」

そしてそれは「自分が簡単に言えるものか」(相手が簡単に理解できるか)

を考えて、素早く、簡単に言える方で話す・・というのが、より良いや
り方になると思います。

要は、いつも日本語を英語に直訳するような話し方は止めて、相手が簡
単にわかる言葉を使い、簡単に話すということですね!