今回はステップ1の「スラッシュ・音読」に続いて、ステップ2の
「スラッシュ・リピーティング」について説明します。
耳で聞いた英語をすぐにそのままオウム返しに言うのが「シャドーイング」
英語が聞こえ始めたらすぐにその英語を少しだけ遅れて、繰り返します。
そして、英語の発声が一区切りついてから、オウム返しに言い出すのは、
「リピーティング」。全文読み上げられてからリピーティングするのは、
かなりむずかしくなります。
なぜなら、全文読み上げられたあとにスタートする場合は、途中までリピ
ーティングをしているときに、聞いて覚えたつもりの記憶が薄れて思い出
せなくなっていくからです。
それでもっと細分化してリピーティングをやり易くし、且つ英語の語順を
しっかりと意識して行うことで、リピーティングと英語の語順で話すこと
によるダブル効果を狙うのが「スラッシュ・リピーティング」です。
■英語の語順を意識する
わたしは長い文を一辺に考えていくのではなく、意味のあるフレーズごと
に順番に処理していくことが、英語を早く習得する上での一つのコツだと
思っています。
ですから、リスニングをするときも、音読をするときも、リピーティング
をするときも、スピーキングをするときも、すべて意味のあるフレーズご
とに、英語の語順で進めていくべきだと考えています。
なので「リピーティング」は同じなのですが、意味のある短いフレーズ毎
に英語の語順をしっかり意識して練習するのが「スラッシュ・リピーティ
ング」なのです。
やることは簡単です。聞いたまま繰り返せばいいのですから。
手間がかかるのは、意味のあるフレーズごとに、リピーティングするため
の空白を、音声データに挿入することです。
それができたなら、あとは英語の語順でその意味をしっかりと意識しなが
ら、リピーティングを何度も何度も繰り返すだけです。
■具体的な例
例えば次のような文があったとします。
They went to a small town on the coast of Hokkaido that one of Kenji's co-workers had recommended.
彼らはケンジの同僚の一人が薦めた北海道の海岸にある小さな町に行った。
(音読パッケージ、中級レベルより抜粋)
この文をやる場合に、一つの例ですが次のようにします。
They went to a small town / on the coast of Hokkaido / that one of Kenji's co-workers had recommended.
彼らは小さな町に行った / 北海道の海岸にある / (それは) ケンジの同僚の一人が薦めた
文中の「スラッシュ」の部分に、リピート用の空白を挿入します。
スラッシュ=空白ということです。
They went to a small town
彼らは小さな町に行った
on the coast of Hokkaido
北海道の海岸にある
that one of Kenji's co-workers had recommended.
(それは) ケンジの同僚の一人が薦めた
ポイントとしては、最初は十分な長さの空白を入れて、しっかりと塊ごと
の意味を意識して行うことです。3つ目の終わりの文は、長ければさらに
2つに分けても良いでしょう。
■よりレベル高い練習方法
リピーティングなので音声を聞いてからオウム返しするのですが、慣れて
きたなら一旦その意味を理解したあと単純にオウム返しするのではなく、
理解した意味から瞬間的に英文を作り出して、声にして出すという練習を
します。
これはかなり効果のあるスピーキングのトレーニング方法になります。
お薦めです。
なお、自分で音声データを編集し、空白を挿入できるのならば問題ないの
ですが、もしもむずかしいなら 音読パッケージ の本を購入すれば良いで
しょう。
リピーティング用に空白が挿入されたCDが付属しているので。