2012年12月20日木曜日

イエスかノーかを最初に明確にして話す

日本語を普通に訳してしまい、間違った表現で言ってしまうことがあります。


■間違った言い方の例
例えば、次のような日本文があります。
  「彼は元気ではないと思う」

これを英文にすると、どう言うでしょうか?
  I think he is not well.

このように言ってしまうことがありますよね。

これは英語を話す人間にとっては、かなり奇妙な表現に聞こえるようです。
普通は言わない表現のようです。

「彼が元気でない」か「元気である」のかは、わたしは推測はできたとして
も、はっきりと断定ができることではないのです。

このような場合には、次のように表現するのが普通のようです。
  I don't think he is well.


■自分の判断を先に
まずは自分の判断を優先させて、
 「わたしは思わない、彼が元気だと」
というように言うのです。

もしもこの逆だったら、
  「わたしは思う、彼が元気だと」

  I think he is well. となります。

つまり、まずは自分のことで、はっきり言う必要があるということです。

自分は「思う」のか「思わない」のかを、きっちり先に断定して言うべきだ
ということです。自分のことなのですから、明確に断定できるわけですね。

彼の状態に対するわたしの意見は、
  I think ~

  I don't think ~
の2つしかないのです。

否定や肯定をしなければならないのは、わたしの意見の部分についてだと言
うことです。


■日本語の会話の場合
日本語の会話では、「…が良くないと思う」とか、「…が良いと思う」とい
う言い方をするので、ついその形をそのまま英文に持ってきてしまいがちで
す。

しかし、それでは英語としておかしな言い方になるのです。

このことは think だけに限らず、話し手の判断や思考を示す動詞の全てに
言えることです。


■2つの例
例を挙げると、
  「あの人は、フランス語は話せないと思う」
という場合は、次のようになります。

  I don't think he can speak French.
 わたしは思わない、彼がフランス語を話せると

次のようには、言わないのです。
  I think he can't speak French. 
 わたしは思う、彼はフランス語が話せないと


ここでもう一つの例です。
  「わたしは彼が元気ではない、とは思わない」
という場合は、どうでしょうか。

これは、
  I don't think he is not well.
と言うでしょうか?

この文は文法的には間違っていませんが、英語としてはどこかおかしな感じ
になります。

こういった文は、すっきりともとの否定形を肯定形に変えて、
  I think he is well.

と言ったほうが、ずっと明確でわかり易いですね!