少し前より羽田から香港経由で中国に来ています。
そして今回とても貴重な体験をしました。
わたしは以前中国に3年半滞在していて、中国語がかなり話せるように
なっていました。しかし、さすがに今回は3年以上もまったく中国語か
ら遠ざかっていたので、うまく話せないのではないか・・と少し心配し
ていたのです。
しかしそれはまったく杞憂でした。
中国語で話す必要のある場面になると、どんどんその場面に合った言葉
が出てくるのです。
「知識」だけではなく「知識+体験」という形で記憶されているものは、
一味違うんですね。
何かで話す必要があるときは、以前に体験したその場面が引き金になっ
て、話すことが簡単によみがえってくるということなのです。
■ここ最近の語学の状況
ここ数年は圧倒的に英語を多く勉強しています。
しかし、今回のことで、今でも中国語の方がずい分上だと感じました。
中国語のボキャブラリや基本構文、文法などの知識は、英語よりもはる
かに少ないにもかかわらずです。
違いは何か?
日常会話は簡単な単語、簡単な文、あるいはその組み合わせでほとんど
を話しています。そしてそれを何度も何度も繰り返しているのです。
中国に長く滞在していたので、その実戦での使用回数が圧倒的に多くて、
使い慣れているというだけなのです。
瞬時に必要な(簡単な)単語や文を引き出して、組み合わせて使ってい
るだけです。短い文を素早くつないで話しているだけなのです。
決して複雑で長い文は使っていません。
もちろんややこしい文法のことを考えて、話してもいません。
むずかしいことは考えず、繰り返しによる「慣れ」と「感覚」に従って
話しています。
■話せるという自信
決して中国語の知識は豊富ではありませんが、それでいて「わたしは中
国語が話せます」と、自信を持って言うことができます。
ここに一つの答えがあるのではないでしょうか。
英語を話せるようになり、そして自信がもてるようになるということは、
ボキャブラリや文法などの知識が多ければ出てくるというものではない
ということです。
知識はほどほどで良いのです。
簡単な単語と文、それを上手に組み合わせれる応用力があれば良いので
す。そして、そのことを何度も繰返して「慣れる」ということですね。
まさに、「5歳児の日本語で考えて話す」「やさしく簡単な表現に置き
換えて話す」ではないでしょうか。