2013年10月27日日曜日

一瞬考える表現を簡単な日本語に置き換える練習

前回、5歳児の日本語で考えるやり方の5つのルールを説明しましたが、
問題はそれをいかに瞬間的に行うかだと思います。

ある程度ルールが頭に入っている人ならば、ゆっくりやればそれなりの
解答が得られると思います。しかし・・・、

それを瞬間的に行うにはどうすべきなのでしょうか?

やはり、その答えとしては、慣れることだと思います。
そこそこの許される時間で置き換えて、話せるようになる練習を繰り返
すことではないかと思います。

自分でストップウォッチ片手に、「英語は5歳児の日本語で考えると面
白いように話せる!」の問題を、一つずつ制限時間内に置き換える練習
を行うことだと思います。

そしてそれを繰り返す中で、コツを掴み、そしてそれを瞬時に働かせる
ことができるようにすることだと考えています。

まずはそのコツを掴むために、いくつかの例をやりながら考えてみまし
た。


■例1:猫の手も借りたいくらい忙しいの。

次の5つのルールに照らし合わせて考えて見ます。
◇ルール1:分けて短くする
◇ルール2:大胆に省略する
◇ルール3:具体的にする
◇ルール4:意味を考えて言い換える
◇ルール5:そもそも何が言いたいの?


◇ルール1⇒分けるほど長くない
◇ルール2⇒猫の手のことを言うと複雑なので省略
◇ルール3⇒忙しい
◇ルール4⇒猫の手の部分は、応援できない猫にでも応援をたのみたい
      くらい人手が不足しているという意味を言っている
◇ルール5⇒言いたいことは「とにかく忙しいということ」

ですが、忙しい度合いを詳しく言わなくても、「忙しい」ということが
言えれば、大体のところは伝わるのでよしとすると、解答は、

・I'm very busy.
  わたしはとても忙しい。

となります。


■例2:彼女は苦しい胸中を吐露した。

「苦しい胸中」、「吐露」・・一瞬「ウッ!」となってしまいます。
こういう表現を日常会話で普通に使ってはいないでしょうが、小説など
の中には良く出てくる表現です。

日常会話にはすぐに役に立たないかもしれませんが、置き換え練習の一
つの例としてやってみました。

5つのルール:
◇ルール1:分けて短くする
◇ルール2:大胆に省略する
◇ルール3:具体的にする
◇ルール4:意味を考えて言い換える
◇ルール5:そもそも何が言いたいの?

ここで関連しそうなのは、ルール5の「そもそも何が言いたいの?」と、
ルール2の「大胆に省略する」、それとルール1の「分けて短くする」
ではないかと思います。

言いたいことをよく考えてみると、
・彼女は困っていることがありました。
・それを(苦しそうな表情で)話しました。

とやさしい文章で2つに分けて整理してみました。

そうすると、「困っていること」は「問題=problem」なので、
・She had some problems.
・She talked about them.

となり、簡単な表現で言うことができました。

ここで 吐露=苦しそうな表情で→省略 としました。
それでも、彼女は困っているということは、きっちり伝わるのではない
でしょうか。

要は、こういった練習を繰り返しながら、そのやり方に慣れていき、
瞬間的に置き換えができるようにしていくということだと思っています。

この作業を瞬間的にできるようになると、かなりのことをサッと話せる
ようになるでしょうね。