今回の取り組む例題は、「まだまだ道のりは長い」です。
特にあれこれ考えなくても、サッと出てくるでしょうか?
サッと出てくるあなたは・・・、
きっと似たような意味のことを何度か考えて話した経験のある人か、会話
レベルの高い人でしょう。
このような簡単な文章でも、日本語の場合はその言い回しがいろいろあ
って、英語で話そうとする場合、
「どう言ったら良いのかな・・?」
と、一瞬悩んでしまうものが多々あります。
そういったとき、その文を話すための考え方の角度を変えて、より英語
で言い易い形の文章にして、知っている単語を使って話すようにする
・・というのがコツだと考えています。
中・上級者は、そのような訓練と経験が積み重ねられていて、半ば無意
識のうちにそのようなことを素早く行っているのです。
■ニュアンスを汲み取って話す
さて、考え方だけ言ってもわかりにくいので、実際の例題でやってみた
いと思います。
「まだまだ道のりは長い」
ここで日本語をそのまま英語に翻訳しようとすると、
主語は「道のり」 = the way
動詞は「~である」= is
それに「まだまだ」= still
形容詞「長い」 = long
文にすると、
・The way is still long.
となりますが、この文はどこか変です。
「まだまだ道のりは長い」という文章は、単に距離が長いと言っている
のではありません。
その心としては、
・(ずいぶん来たけれど)まだまだ長い距離が残っている
という意味だと思います。
従って、「道のりが長い」ではなく「長い距離が残っている」と言うべ
きなのです。
その文を考えると
「~がある」 = There is
「まだまだ」 = still
「長い距離が」= a long way
そして
「行くべき」 = to go
を付け加えます。
すると
・There is still a long way to go.
という文章になります。
■ニュアンスの同じ別の言い方
ここでは「長い道のりが、まだ ある」という言い方をしましたが、
「わたし達はまだ長い道のりを もっている」という言い方で、
・We still have a long way to go.
でも良いと思います。文の持つニュアンスは変わりません。
上の例のように、日本語の文をただそのまま英文にしたのでは、言いた
いことのニュアンスを間違ってしまうことがあります。
逆に言うと、その言いたいことのニュアンスを正しく表せるのなら、ど
のような言い方をしても良いということです。
(少し極端な言い方ですが)
つなり、そのニュアンスを変えない範囲内で、自分の言える文でその心
を伝えれば良いということだと思っています。
たとえ文が2~3文になってしまっても・・。