ここのところずっとスピーキングのコツを中心に、記事を書いてきました。
ここらでリスニングのやり方についても、整理してみたいと思います。
世間では英語が上達するためには、まず”英語耳”を作るべきとのことが言わ
れています。
わたし自身もかなりいろいろと取り組んで、ようやく”英語耳”ができてきたと
感じるようになりました。
リスニング力をつけるために、若くなくなってから取り組んできたことは、少し
は他の人に参考になるところもあると思いますので、書いていきます。
■わたしのやり方
わたしは自分の体験より、”英語耳”を作るためには英語環境を作ってそれに
どっぷり浸り、英語の音を体に染み込ませるのが良いと考えています。
つまり英語の単語が耳に入ってきたとき、始終努力して聴くのではなく、聞こえ
てきた音を自然に受け入れるような聞き方をすることです。
日本語では「聞く」と「聴く」では意味が違いますが、英語でも hear と listen
ははっきり使い分けられています。
ごく簡単に区別すれば、意識しないで受身的に聞くのが hear で、意識して積極
的に耳を傾けるのが listen です。
hear はリラックスした状態、listen は緊張した状態とも言えるでしょう。
■耳から英語をものにする
耳から英語をものにするには、まず英語を聴く機会を増やすことが大事だと思
います。
そのためには、毎日のフリータイムのときや、休日のときにCNNのテレビ放送
やFENをかけっ放しにして、BGMがわりに聞くのがいい方法です。
BGMですから、意識して聞くリスニングではなく、のんびり聞き流す hearing
でいいのです。
それでも、ちゃんと効果は上がるのですね。
むしろのんびり気楽に聞いて、耳を鳴らすことが大事なのです。
何度もやっていると、次第に英語のスピード感、リズム感に慣れてきます。
初心者の場合には、これが一番大切なことだと感じています。
■英語を聞くときのスタンス
一般に日本人は、英語の勉強をまじめに考えすぎるところがあります。
そのせいか、初心者にFENを聴くことを勧めたりすると、あたかも英語放送と
対決でもするような姿勢になり、すごく力んでしまいます。
ところがいつも神経を集中して "聴こう "とするとかえって疲れてしまい、わか
るものもわからなくなってしまいます。
英語放送を聞くときは、むしろリラックスして hear の状態で聞くようにして、
何かなと思ったところだけ、listen すればいいのです。
何かしながら英語ニュースをBGMで流しているときは、四六時中注意して聞
いているわけではありません。
おやっとひっかかるところや、面白いなと思ったところだけ、自然に listen
するのが良いのです。
リラックスして hearing、自然に listening 。
こういった部分集中型でのリスニングスタイルが、英語耳を作るのにとても
大事なのです。