みなさんは日常英会話のときに、よく関係代名詞を使っていますか?
日本人は多かれ少なかれ、学生時代に関係代名詞に悩ませられたと思います。
そして、いつも関係代名詞を意識するようになったという人が多いのでは・・。
そのことが、むずかしい英文を作りがちになり、途中で混乱して会話が続かなくなる
原因の一つだと思っています。
少し要素が多くなっている文だと、すぐに関係代名詞を使ってまとめて、一つの文で
話そうとする癖のようなものがあるのではないかと。その癖が実際の英会話で首をも
たげ、ついややこしい文で話そうとしてしまうのだと。
■過去の自分
実はこれは過去の自分のことを言っています。
海外に言って多くの人と話すようになってから、初めてシンプルに話すほうが伝わり
易く、間違いが少ないと思うようになりました。
自分の拡張高い文章を海外の友人に話して、自分の英語力を自慢する・・というので
はないのですから。
むしろ話している途中で自滅してしまい、レベルが低いことをさらけ出すことが多か
ったかも知れません。すぐに関係代名詞を使って返答しようとしたため。
しかし実際は、関係代名詞を使わなくても、立派に話は通じました。
■簡単に話す例(1)
いつくかの要素を含んだ文章は「分解」して、単純ないくつかの英文にする方が、
はるかに簡単でわかりやすくなるのです。
例えば、「ついこの間、かねてからの念願がかなって、私の父の故郷を訪ねました」
という日本語を英語にする時、学校の授業ではこうなったのではないでしょうか。
そのまま訳すと、
Quite recently I went to my father's old home, which was my
long, cherished desire.
うんざりするような、堅苦しいセンテンスです。
文章表現としてはともかく、話すをする場合は、前後の繋がりを考えながら話さなけ
ればならないため、とても複雑になってしまいます。
原稿でも用意しておかなければ、すんなりとは言えないのではないでしょうか。
つまりこのような文で構成させようとする方に、無理があるのです。
うまく話せなくなるように、自分で墓穴を掘ってしまっているのです。
このようなきちんとした英語を、英米人が日常生活で使っているわけではありません。
日本の文法中心の学習の、弊害の一つだと思います。
要は関係代名詞などは使わず、幾つものセンテンスに分解して、簡単に言えばいいの
です。
分解して簡単に言うと、
I went to my father's old home recently. I was very happy
because I had always wanted to go there.
当然、もとの日本語の直訳ではありません。
I was verry happy. などという言葉は、もとの日本語にはありません。
しかし、念願がかなって行けたということは、喜ぶべき事に違いないわけですから、
ここはあえて意訳して I was very happy. と言っても、決して間違いではありません。
また「念願であった」ということも、和英辞書の英語表現では
my long, cherished desire かもしれません。
しかし、こんなむずかしくに耳慣れない単語を使わなくても、
always wanted to go there
といえば、その気持ちは十分に相手に伝わります。
「私は最近父の故郷訪ねてきました。かねがね行きたいと思っていましたので、
本当によかったと思います」
といえば、十分に通用します。
このように、関係代名詞をねじ込んで複雑にするよりも、はるかにやさしく言ったり、
書いたりできるのです。
関係詞とは、あくまでも二つの文章を一つのものにするものでしかありません。
それで文章がかえって引き締まるというのなら、使えばいいでしょう。
しかし、いくつかの表現したい内容が重なってしまうため、どうしても複雑な形を
とってしまうことが多いように思います。
それならば、いっそのこと要素をいくつかに分解して表現した方が、話す側も、聞く
側もわかりやすくなるというものです。
長くなったので、「簡単に話す例(2、3)」は次回とします。