しかし普通の会話では、鎖のようにつながって、次から次へと流れてきます。
例えば、in a few days (2、3日のうちに)は「イン・ア・フュー・デイズ」
ときちんと発音されれば、聞き取るのも簡単です。
しかし、普通は「イナフューデイズ」というように、「イン」と「ア」がつながって、
1語のように聞こえたりします。
そのため、文字で読むと簡単な文章でも、耳からだとさっぱりわからないと
いうことも起こります。
■リエゾン/リンキング
このような音がつながることを、「リエゾン」とか「リンキング」と呼び、いろ
いろなケースがあります。
欧米人の会話の中で、特に目立つケースをまとめてみました。
①単語の最後の子音字が、次の単語の母音字と結びついて発音される場合。
after all は「アフター・オール」ではなく、「アフタール」
at all は「アット・オール 」ではなく、「アトール 」と聞こえる。
② reported that や with the のように、子音字 d または t が、 th 音で始ま
る語に結びついて発音される場合。
「リポーティザット」「ウィザ」と聞こえる。
③別の単語の最後と最初に来る子音字が結びついて発音される場合。
Good day, top part などは、「グッデイ」「トッパー」となる。
④ d-t、d-y、(t-a)、t-y、などか結びついて発音される場合。
and to, would you などは、「アントゥー」「ウッジュー」となる。
■最初はどうしても聴き取れず
リズミカルに話すスピーチなどの中では、普通は弱く曖昧に発音され、前後の
単語とつながったりもします。ごく普通の日本人であるわたしの耳では、なか
なか聞き取れないことがありました。
1つの話題(5~7文)に、1~2箇所くらい聞き取れない部分があり、時には
何度聴いてもわからなくて原文のリストを見て初めて、「な~んだ」となること
もありました。
知っている2つの単語なのですが、うまくくっついてあたかも別の単語のよう
に聞こるからです。
最初のころは、2つの単語がくっついて別の音に聞こえているなどと、まった
く考えもしませんでした。なので聞き取れなくて当然だったと思います。
■しかし少しずつ変化が
しかしくっつく現象のことを知り、そして繰り返し注意しながら聴いているうち
に、「もしかしてあの単語がくっついているのでは」と、だんだん分かってくる
ようになりました。
そして何度も聴いて少しずつリエゾンが頭の中に蓄積されてくると、だんだん
聞き取る能力がアップしていきました。
繰り返しインプットすることにより、頭の中に回路が出来上がっていったのだ
と思います。
聴き取れない部分を、どういう単語がどうくっついているのかをよく理解し、
それを蓄積していくことが重要です。
こうしたリエゾンがうまく聴きとれるかどうかで、聞く力も大きく分かれること
になります。
まずはしっかりと聴いて、耳を鳴らしていくことが大事ですね!