2012年10月11日木曜日

◆シンプルに話すための他のやり方と例

今日も「シンプルに話す」そのやり方について、例を上げて考えてみました。


■ラジオの音を下げる
もしも隣のラジオがうるさくて、少し音を小さくして欲しいとき、皆さんはどう
言いますか?

Turn down the radio, please.

と言ったとします。

笑い話ではないのですが、この文の意味をそのまま素直に実行すると、棚の上
にあったラジオを下に降ろすことになったりします。

冗談ではありませんが、少し表現が違って取られることがあるので要注意です。

音を小さくするためには、ラジオのボリュームのつまみを反時計回りに回さない
といけませんが、その動作を英語では turn down と言います。

turn には、つまみを回すという意味があり、それを down つまり下に回すという
ことになり、turn down でボリュームを下げるという意味になります。

ここでシンプルに話すためのポイントですが、
「ラジオのボリュームを下げて欲しい」という日本語を英語にする場合、
「ボリューム」に相当する英語は省いても良いということです。

わざわざ turn down the volume などという言い方をしなくても、turn down
という短い表現だけで済むのです。


■歌を歌う
別の例ですが、「一緒に歌を歌おう」を丁寧に言えば次のようになります。
Let's sing a song together.

ここでよく考えてみてください。
sing という単語の中には、「歌う」という意味だけではなく、「歌を歌う」とい
う意味も含まれているのです。

従って、song を省くことができるのです。
Let's sing together.

かなりシンプルになりますよね。
自分の意志は、これだけで十分に伝わります。


■彼を信じない
もう一つ別の例をあげてみましょう。
「私は、彼の言うことを決して信じない」と言いたいとします。

「彼が言うこと」を直訳すると what he says ですが、実はそんな英語は不要
ないのです。 him という単語の中に「彼が言うこと」という意味が、含まれてい
るので。

したがってシンプルにした言い方は、次のようになります。
I never believe him.

何かすごく言い易いですよね!


■映画を見る
最後の例です。「映画を見に行こう」という場合は、どうなるでしょうか。

もう、おわかりと思いますが、to see は不要です。
「見る」という単語を省いても、「映画に行こう」と言えば、映画を見に行くと
いう意味が、当然含まれているからですね。

Let's go to the movies.

このように、基本的なやさしい単語の中には、学校で教えられた以上のいろい
ろな意味が含まれているものがあるのです。

時にはこういった目で、辞書を眺めてみるのも面白いですね。