2012年7月28日土曜日

◆強調したいことを主語にして簡潔に話す

主語を無生物から人に置き換えた方が、英語を話しやすくなることは
よくありますが、それとは逆のケースもあります。

それが無生物でも、強調したい事なら積極的に主語にすることによって、
よりやさしく英語らしい表現になることがあるのです。

主語を人に置き換える場合と無生物を積極的に主語にする場合との両方あり、
どちらがいいかは一概に言えません。

ケースバイケースで、うまく使い分けた方が良いということです。


今回は強調したい主語について、もう少し例を上げて説明します。


■強調したいことを主語に(例1)
  「この写真を見て、一昨年にそこで過した楽しい日々を思い出しました」
という場合、強調したいのは、「この写真」です。

この場合、次のように話します。
  This picture reminded me of the happy days I had spent there
   the year before last. (or two years ago)

ところが日本語的な発想だと「わたし」を主語にするので、
とてもむずかしい英語になってしまいます。

  When I saw this picture, I remembered the happy days I had spent there the year before last. 

強調したい事柄があるときは、たとえそれが無生物の場合でも、
主語として文章の前に置いた方が良いということが分かりますよね。


■強調したいことを主語に(例2)
もう一つ例を上げます。同じように、
  「この本を読めば、フランスの生活がよくわかります」
を表現してみます。

  The French life style is easily understood if you read this book.

これでは、強調したい「この本」が弱くなってしまいます。

  This book gives us a clear idea of life in France.

ここでも「この本」を主語に持って来た方が簡単になりますよね。


■強調したいことを主語に(例3)
あと一つの例です。
  「悪天候なので、私たちは出発できなかった」

というときも日本語的に考えれば、主語を「私たち」にしがちです。

  We could not start because of bad weathere.

この場合も、強調したい「悪天候」を主語にすると、ずいぶんやさしくなります。

  Bad weather prevented us from starting.

やさしくて、しかもより正確なニュアンスが伝わっているのがわかります。
このように英語というのは、簡単な文章でも実に奥の深いものがあります。

実際に社会に出て英語を使うとなると、このような
  「簡潔で分かりやすい英語で表現する

ということが、とても大切になってくると思っています。